2026年2月2日から2月10日の9日間、上智大学の実践型プログラム「東南アジアに学ぶB」を実施しました。
本プログラムは、現地の社会をリアルに体験することを通して様々な視点から社会課題と向き合うことを目的としています。2025年度春季は、学部1年生から3年生までの計15名の上智大学生をタイに迎えることができました。

参加した学生のみなさんは、常に目まぐるしく変化を遂げる首都・バンコクと、静寂の中に魅力あふれる文化を内包する神秘的な都市・チェンライという対比的な2都市を訪ね、タイ社会の多様な側面を探究しました。東南アジアの経済情勢を専門とし、SophiaGED代表でもあり本プログラムでは担当教員を務める廣里恭史のファシリテーションのもと、タイのフィールドを楽しみながら充実した学習体験を行いました。
前半のバンコク(1〜3日目)では、学生のみなさんはすぐに街に馴染んでいきました。街の象徴となる寺院を訪れたり、伝統的なロングテールボートに乗ってチャオプラヤー川を巡ったり、市内で有名なデパートで料理を楽しんだりなど、タイでの日常生活を体験しました。
また、上智大学卒業生で現在はHakuhodo (Bangkok) Co., Ltd. (博報堂バンコク)で働かれている手島佑氏からレクチャーを受ける機会を得ました。手島氏は、タイにおける働き方や生活について、同じ日本人の視点として貴重な知見を紹介してくださいました。
これに加え、Sophia GEDのタイ人スタッフによるタイ文化において重要とされているものについて紹介するセッションも行いました。
バンコクでの学習の締めくくりとして、振り返りと共有のセッションを行い、これまでのバンコクでの体験について話し合いを深めました。参加者は多種多様な視点を互いに示し、バンコクで興味を惹かれたトピックについての発表からはフィールドにて各自の調査スキルが発揮されたことが窺えました。






後半4日目以降は、タイ北部に位置するチェンライ県にて活動を実施しました。
上智大学と協定を結ぶ現地の高等教育機関であるXavier Learning Community (XLC)では、少数山岳民族やミャンマーからの学生を含む地元の多文化コミュニティの学生のみなさんと共に、歌や会話を通した文化交流、農業体験、山岳地帯に居住する少数民族であるアカ族の集落訪問などの体験を行いました。現地の方々の日常生活や伝統を肌で感じ、自身の学びへと深めることができました。
交流会では、XLCと上智大学の学生は、伝統的な曲から現代の音楽やダンスまで幅広い選択肢の中から各自が選んだパフォーマンスを披露し、笑いと熱烈な拍手溢れる和やかな雰囲気に包まれました。



次に、国境地帯の訪問・フィールドワークを実施しました。タイ・ラオス・ミャンマーの国境「ゴールデン・トライアングル」と呼ばれる地域ではアヘン博物館を訪れ、アヘン貿易の歴史的背景や地域への影響について学びました。
タイ-ミャンマー国境のタイ側の町メーサイでは、タイ北部の料理を求めて地元のマーケットを訪ね、またミャンマー側の町とメーサイ川を上空から見下ろすことができる寺院のスカイウォークも散策しました。



プログラム最後の訪問として、山岳地帯に住む子どもたちを支援する孤児院とリハビリテーションセンターを運営しているメーコック財団を訪れました。同財団の代表・Anuluck Chaislin氏が温かく迎え入れてくださり、財団設立の趣意や沿革についてお話しいただきました。
その後、学生たちは子どもたちと対面し交流をしました。子どもたちは、待ちに待った学生たちとの交流を全力で楽しんでくれ、学生たちも有意義な時間を過ごすことができました。



総括の振り返りでは一人ひとりの参加者が、1週間タイで生活したことで自分自身にどのような影響があったのか、また訪問した2都市の間ではどのような違いが感じられたのか、それぞれが抱いた感想を共有しました。
加えて、一緒に遊んだり、話をしたり、料理をしたり、食事を共にしたりと、短期間での滞在にもかかわらず、深い繋がりと深い温かい雰囲気に包まれる時間を過ごすことができました。
プログラムでの体験がより良い社会づくりへと貢献することや、タイという枠組みを越えて広い世界へと好奇心を持ち続けられることを願っています。
実りある体験学習プログラムへと共に作り上げてくださった、すべての方々へ感謝申し上げます。
参加してくださった学生のみなさんとまたお会いできることを楽しみにしています。
