2025年3月17日〜22日および3月26日〜31日の2コースの開催で、上智大学カトリック協定高校の高校生を対象とした6日間のスタディツアーを、Sophia GEDが企画・運営しました。いずれの回も全国各地から30名の高校生が参加しました。


タイ入門:文化・宗教体験と大学での講義
最初の活動として、バンコク市内の仏教寺院「ワット・サケット」を訪問し、高台にある寺院からバンコクの街を一望し街の様子を捉えるとともに、現地の人々の生活に深く根づいた宗教文化や仏教の儀礼を体験しました。
続いて、タイのトップ大学の1つ、Mahidol University International College(MUIC)にて、現地大学教員Dr. Orrathip Geerativudhipong氏による「タイ文化と言語の入門講義」を受講。同大学の学生との交流セッションも行われ、参加者は日本とタイそれぞれの言語や文化をワークショップを通じて学び合いました。
夕方にはローカル市場を訪れ、大学講義で学んだ知識や言葉を使いながら、自分で夕食を注文し、タイの生活を実践的に体験する時間を設けました。






地域社会を学ぶ:地域訪問と都市スラムでの社会課題理解
バンコク郊外のコミュニティを訪問し、現地住民の日常生活を近くで観察。地元の方に教えてもらいながら、タイの伝統的な紙の凧や、タイのお菓子づくりを体験し、手を動かしながら文化に触れました。
さらに、バンコク中心部に位置する貧困層地域で支援活動に長年取り組んでいるシーカーアジア財団を訪問させていただき、団体の活動に関するレクチャーや、地域の視察、事務所に併設された図書館に集まる現地の子どもたちと交流しながら、教育支援などを通じた地域貢献の取り組みを肌で感じました。






異文化での生き方を考える:企業訪問・キャリア学習
ツアー後半では、バンコクにある日系企業を訪問。コース1では KOIKEYA (THAILAND) Co., Ltd.、コース2では Asian Identity Co., Ltd. にて、それぞれ現地で働く日本人代表の方から海外の生活や仕事・キャリア形成について、経験談を踏まえたレクチャーをしていただきました。また、訪問企業はじめ関わってくださったバンコク在住の日本人の方に参加いただいての夕食交流会も実施し、進路や将来に関する疑問や考えを直接聞いたり対話をすることができ、将来を考える良い機会となりました。



海外フィールドでの自己の視点とスキルを伸ばす:自主探究と振り返り
最終日の午前には、これまでの滞在で得たスキルや興味を繋げて、グループで自分たちの計画でバンコク市内を自由に探索。自らの判断で行動し、新しいフィールドでの体験を一層充実させました。
最後は、現地滞在を通じて学べたこと・気づいたことを、滞在中に書き溜めてきたノートから一枚の紙に書き出して構造化し、1分間で発表する振り返りセッションを実施。自分の力で得たチャンス、経験からの学びを捉えて次へつながる材料としてしっかり自分の中に取り込みました。



短期間ながらも、普段の環境から外へ飛び出し、自らの体験を持っての深い学び、それを自らの行動で得る力や感覚など、気づきや力を得られた一つの機会やきっかけとなり、高校生の皆さんのこれからの成長に繋がっていくことを願っています。
