2023年2月12日(日)〜2月21日(火)にわたり、北海道教育大学函館校 国際地域学科の学部生のみなさんを対象としたスタディーツアーを実施しました。
同大学の有井晴香先生と2020年度から取り組んできたプログラムが、コロナ禍のオンラインのフェーズを経て、ついに今回(2022年度後期)より対面での渡航プログラムになりました。
初めて渡航でタイに訪れる最初のグループとして、学部2,3年生の10名が参加しました。
このプログラムでは、有井先生のご専門でもある地域研究の学び方を軸にしながら、 タイのバンコクおよび北部タイのチェンマイの山地民の方々が暮らす地域をフィールドに、現地の生きた姿を実体験を通じて自分の力で捉えていきます。
実際に多様な事象を見聞きしたり体験したりし、そこから思考を働かせながらタイへの理解を深めるとともに、地域を理解するフィールドワークのスキルも伸ばすことを目指します。
バンコクでは、仏教寺院、開発・商業エリア、多文化共生エリア、スラム地域など、様々な地域を訪問し、多角的にバンコクを捉えました。多文化共生が見られる中華街エリアではミニフィールドワーク実習に取り組み、各自の視点でフィールドノーツを取りながら観察し、全体での共有やフィードバックも通じて地域を捉える目や技術を実践的に学びました。
加えて、タイの学生とグループでフィールドを探索する1dayフィールドワークも実施し、現地で実際に自分の足と五感を使ったり人との出会いを通して新しい地域を知る面白さを体感しました。
北部タイチェンライ県では、山地民の方の支援に長年携わられている中野穂積さんが運営するルンアルンプロジェクト(暁の家)の施設や活動地域を訪問し、バンコクとはまた異なる地域の様子を学びました。
山の斜面に広がるコーヒー農園での作業、地域の方々や地元の学生さんとの交流、中野さんやスタッフの方々とのお話、施設の雰囲気などから、山地民の方々の暮らしを感じ取っていきました。フィールドノーツ片手にスタッフの方に熱心にお話を聞く姿や、作業を一緒に体験させてもらっている姿に、地域や相手のことを知りたいという思いが窺えました。
ふりかえりでは、プログラムを通じて得た各自の様々な気づきや今後への思いなどが共有されました。タイでの経験がみなさんの興味の広がり・深まりや、世界を捉える目の豊かさにつながっていると良いなと思います。
北海道教育大学のみなさん、ありがとうございました!