2024年2月27日~3月8日の11日間をかけて、千葉大学の学部生を対象としたスタディーツアー「タイの社会・経済に関するフィールドスタディ」を実施しました。
アユタヤ、バンコク、チョンブリーとバンコク周辺の複数地域を周り、タイの社会・経済について様々な角度から学びました。
様々な学部からの学部1-4年生28名、大学院生2名が参加し、全体で30名の大きなグループとなりました。さらにご担当の石戸光教授、伊藤恵子教授の2名の先生方がそれぞれのご専門の観点から学生の皆さんの学びをサポートされ、多様な角度から共に深く学ぶことができる素晴らしい環境での実施となりました。
最初に訪れたアユタヤでは、寺院訪問等を通じて、タイの歴史や宗教、文化を学びました。またタイで古くから愛されてきた象に乗りアユタヤを巡る体験も含め、文化と繋がったタイの観光産業も体感しました。
さらに、地域コミュニティの訪問(サイノイ・コミュニティ)では、地域の方々の家を周り、レンガ作り・菜園・種苗など、各家庭が営む事業を見せていただいたり、タイマッサージのレクチャーと体験・伝統的なタイデザート作り・ハーブを使ったアイテム作り・刺繍など、地元の方に教えてもらいながら多様な活動に取り組み、地域の暮らしを体感しました。
また、コミュニティでの一晩のホームステイも実施し、現地の方と交流をしながら地域文化に深く触れました。
続いてバンコクに移動し、大学や企業、団体など様々な訪問や、自分達でのフィールドワークを通じて、タイの社会を多様な側面から捉えることを試みました。
まず、タイのトップ大学であるチュラロンコン大学を訪問し、広大なキャンパスの見学や、同大学の教授によるASEANやタイの社会経済状況に関する講義を英語で受講し、続くプログラムへの基礎を学びつつ、留学の体験をしました。
同じくバンコク市内のスラム地域とその支援団体の訪問では、タイの社会課題について、実態に触れながら学ぶ機会を持ち、車でほど近い距離にある最新の大型商業施設ICON SIAMとの対比も体感しながら、タイの社会経済状況を考えました。
バンコク最終日は、タイにある日系企業の一つであるKoikeya Thailand Co., Ltd.を訪問し、日系企業のグローバルビジネスに触れつつ、小峯社長からのマーケティング課題に対するビジネスプレゼンの機会も経験しました。
加えて、週末ではタイの大学生やグループのメンバーと一緒にバンコク市内のフィールドワークを実施。プログラムで企画された訪問やレクチャーにとどまらず、タイの学生と丸一日交流したり、自分達で計画して行動することでさまざまな発見を自分達の力で得る機会も取り入れました。
3つ目のエリアのチョンブリーでは、タイの経済開発の重要エリアである東部経済回廊(EEC)に沿って移動しながら、タイが戦略的に行う経済発展・開発の様子を実際に訪れて学びました。
レムチャバン港(貿易港)では政府の経済開発計画について説明を受けたのちに貿易港を一望できる展望台から実態を見せていただきました。パタヤでは一大観光地としての展開や世界からの観光客の様子からタイでの観光経済の重要性を知りました。
ラップアップセッションでは、プログラムをともに経験したメンバー間で、30人それぞれ異なるバックグラウンドに基づく視点や考察を共有しながら、タイでの学びをふりかえりました。
この10日間で得た知識や視点がこれからの学びや活動に繋がってくることを期待しています。
石戸先生、伊藤先生、千葉大学留学生課のみなさまをはじめ、プログラムの実施に関わってくださった方々、ありがとうございました。